サッカー相談室(7) 日本代表がW杯で優勝する日はいつですか

Q: ブラジルW杯でおおいに期待していた日本代表ですが、あっさりと敗退してしまいました。はたして、日本代表がW杯で優勝する日はいつ来るのでしょうか。

A: 未来は不確定です。
 ご存知でしょうか。サッカーはマクロなゲームですが、サッカー場ではミクロな現象、量子力学が成立するのです。
 量子力学で有名な、シュレディンガーの猫、という思考実験をご存知ですか。ここで確率2分の1で崩壊する放射性元素と、猫を一匹用意して、箱に入れます。青酸ガスやシンチレーションカウンターなどいろいろ工夫をして、箱の中の猫が、確率2分の1で死んでしまう状況を作ります。
 量子力学は確率事象ですから、あらゆることが波動の重ね合わせとして記述されます。つまり、箱の中の猫は、箱の中を見ない限り、死んでいる状態と生きている状態の重ね合わせになります。

 どんな感想を持ちましたか。
「猫を青酸ガスで殺そうとするなんて残酷だ」
 正解です。あなたは物理学者にはなれませんが、立派な人間です。

 立派な人間などではない物理学者は、箱を開けた途端に猫が生きているか死んでいるかが定まるのを見て、波束が収縮したなどと言います。波束の収縮。なんのことだかわかりますか? 私にはさっぱりわかりません。
 ともあれ、W杯の決勝トーナメントを想像してみましょう。サッカー場のサッカーは勝っている状態と負けている状態の重ね合わせになります。シュレディンガーの猫は箱の蓋を開ければ状態を観測できますが、サッカーは観測をするのに90分かかります。時には90分プラス30分プラスPK戦まで必要となります。サッカーはマクロな現象ですから、量子力学とはいえ時間がかかるのです。

 サッカーでは量子力学が成立するので、不確定性原理が成り立ちます。例えば、位置と運動量の間には不確定性関係があります。
「本田がトップ下から、全然動かないぞ」
 位置が定まれば、運動量が不確定になります。
「上下動の激しい長友は、コートジボワールの17番がクロスを上げた時、どこにいたのか」
 運動量が定まれば、位置が不確定になります。

 さて、ご質問の内容は、日本代表がW杯で優勝するのはいつか、ということでした。
 いつか、とは時間を問うているわけです。優勝する、とは優勝するポテンシャルエネルギーを持っていると言い換えることができます。
 その時間とエネルギーの間にも、量子力学では、不確定性関係があるのです。
「4年後のW杯で日本はどこまで行けますか」
 時間を定めればエネルギーは定まらなくなります。優勝かベスト4かグループリーグ敗退か、そもそもW杯に出られるかどうかもわかりません。
「日本がW杯で優勝するのはいつですか」
 W杯で優勝、とポテンシャルエネルギーを定めれば、いつ、という時間は定まらなくなります。

 おわかりでしょうか。そんな日がいつ来るかはわかりません。気長に待ちながら、お互い、長生きできるように努力していきましょう。

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