日本1-0イラク ジーコさんとの再会戦に勝利

 試合から一日経って、「日本を知り尽くしたジーコ」とかいう書き方には食傷したかと思います。
 しかし、私自身、ジーコ監督には思い入れがありすぎます。そもそもこのブログを始めたのは2004年のアジア杯がきっかけでしたから。まず私は、「ジーコさんの代表をどう考えるか」というところから、このブログで「サッカーを文章にする」ことを始めたわけです。
 ジーコ監督に関しては、ポジティブなこともネガティブなことも沢山書いてきました。終わり悪けりゃ全て悪し、という最後になってしまって、ドイツW杯後はぼろくそに書いていたような記憶があります。ジーコさんは基本いい人だったんで残念でした。
 そんなわけで、ジーコイラク監督の話を中心にします。

 ジーコは日本での生活が長かったから日本を知り尽くしてはいるだろう。しかし、今の日本代表を知り尽くしているだろうか。そこが疑問でした。あるいは知っていてもそれを生かせるのかどうか。
 ジーコが日本代表監督の頃は、相手がどこであろうと日本代表が日本代表らしく戦えばそれでOK、と無邪気に考えている節がありました。だから奇策は使わない。先発メンバーも試合前に平気で口にする。そのメンバーも滅多にいじらない。
 ヨルダン戦のメンバーから10人代えた理由が言葉通りのものかどうかわかりません。しかし、少なくとも日本代表の頃のジーコ監督は、「奇策はやらない」と言いながらメンバーを全取っ替えする人ではなかった。本番になって初めて中盤マンツーマンをしかける人でもなかった。
 ずいぶん変わったな、と思いました。
 もっとも鹿島をずっと見ていた人に言わせるとジーコさんは勝つためには何だってする人だということです。そう言えばブラジルはマリーシアの国です。
 策を弄したのは本来のジーコに戻っただけなのか。あるいは日本代表監督後の多くの経験があって変わったのか。わかっているのは日本代表監督時のジーコではない、ということです。

 ジーコ監督はこの試合で若手を多く起用し、遠藤・長谷部・本田にマンツーマンをかけるという策を用いました。
 それはある程度成功しました。誰が誰だかわからない日本はマーキング等に混乱をきたしました。前半4分のコーナーキックは川島がセーブしましたが、あわやの危機でした。それに中盤にマンツーマンをかけたことで、確かに日本はビルドアップに支障が生じました。
 さらに後半からマフムード、アクラムと本来のエースを投入。何か思い出しませんか。私はドイツW杯の日本-オーストラリア戦を思い出しました。1点ビハインドの後半にヒディンク監督はケイヒルを投入し、皆が疲労してきた時間帯に得点を重ねて日本に逆転勝利したのです。
「ヒディンクの真似しやがって」
と思いました。

 策を弄したジーコ監督に対し、ザッケローニ監督は用兵に策を用いませんでした。腰痛の香川に対して清武。出場停止の今野・内田に変わって伊野波・駒野。人を変えただけです。この最終予選、相手がヨルダンでもオーストラリアでもイラクでも、何も基本は変えていないのです。
 無策が策に打ち勝ったと言えましょうか。少し違います。
 マンマークにはマンマークの欠点があります。マークできない人間が必ず出てくる。ザッケローニ監督はセンターバックの位置を拡げさせ、サイドを使うよう指示しました。その結果、右サイド駒野のスローインから得点を取り、左サイドでは長友が無敵無双となりました。マンマークで中央を抑えられたらマークの無いサイドに散らせばいい。それが成功しました。
 監督と選手が策への対応能力を示した、ということでしょう。

 ジーコ監督が日本代表を率いていた時には連携をとても重視していました。だから滅多にレギュラーを変えなかった。しかし10人も人を変えれば、その連携が望めなくなります。連携の必要ない攻撃、セットプレー、カウンター、個人での打開しかできなくなります。
 川島がすばらしいセーブでそれらの少ない危機を防ぎました。GKの個人能力も高かったということです。

 まとめると、ジーコ監督は日本代表監督の頃より策を考えるようになりましたが、日本の個々の能力と対応能力を上回ることは出来なかった、ということになります。
 ジーコ監督も成長しましたが、その間に日本代表も成長したということです。

 個人的には相手がジーコなら10-0ぐらいで勝ってほしいぐらいに思っていました。無茶な希望です。
 イラクは強かったです。
 日本はもっと強い、ということでよしとしましょう。

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