ア大会 日本1-0UAE 祝! 日本優勝、だが

 MVPはクロスバーだ。

 苦しい戦いだった。
 中東相手だと、日本がボールを支配するものの、引いた相手を攻めあぐねて苦労する、ということが多い。
 逆だった。中盤を支配したのはUAEだった。日本は引いて耐え続けた。
 エースの永井も守備に奔走した。前半途中からすでに息が上がっていた。これでは点が取れないと思った。実際永井は点を取らなかった。その永井は息を上げながらも試合終了直前に交替されるまで守備に奔走し続けた。

 日本代表は試合前から疲れていた。韓国戦で延長戦を戦ったというUAEよりも。それは関塚監督が、グループリーグ3戦目を除き、ほとんどメンバーを固定していたことに起因する。優勝したことで監督は賛辞の嵐だろうが、この選手起用は結果として疑問を呈さざるを得ない。

 UAEはボールを支配しているが、攻撃はロングボール頼みで、ボールを支配して却って困ったところがある。優れたドリブラーがいるわけではなく、ゴール前のパス回しで崩すアイデアも乏しい。頑健なゴリゴリフォワードもいない。
 前半が終わったところでUAEは引いた日本を攻めあぐねていた。日本は少ない好機はあったが前述のように疲労した永井は切れを欠き、山崎のドリブルもUAE守備網に引っかかっていた。どちらもなかなか点が取れそうになく、一点取ったほうが勝ち、というロースコア試合になりそうだった。

 後半開始早々にUAEの得た絶好機、シュートはクロスバーに二度阻まれた。鱈レバーを口にすれば、ここで点が入っていたらUAEが勝っていただろう。運は日本にあった。
 後半29分、ショートコーナーから水沼のクロスがファー奥フリーの実藤に渡った。さて、右サイドバック実藤のゴールだが、あれは練習ではどの程度の確率で入っていたものなのだろう。もし「練習通りです」というなら、即刻フォワードに転向したほうがいい。まぐれなら? UAEに無かった運を掴んだことになる。
 実藤は川崎Fに入団内定だそうだ。川崎Fの右サイドバックといえば森勇介。勇介の域を超えるのは容易ではあるまいが、勇介は出場停止が多い選手。出場機会には恵まれるかもしれない。

 イラン戦で関塚監督は後半に次々と守備的な選手を交替で送り込み、「守りきれ」というメッセージを送った。このUAE戦ではどうだったか。87分東→富山、90+1分山崎→登里、90+3分永井→工藤。
 メッセージは、「時計を進めろ」だ。
 露骨な監督の時間稼ぎがUAEに与えた心理的ダメージはいかばかりか。かくて日本は逃げ切った。

 この試合を見て、私は既視感を覚えた。
 硬直的な選手起用。中東チーム相手にボールを支配される展開。運も味方につけて得点。低いラインで危なげある守り切り方。
 まるでジーコ監督の頃のアジア杯のようではないか。思い返せば関塚監督は川崎Fに来る以前、鹿島のコーチだった。アジア杯とアジア大会が似た展開。これは偶然ではあるまい。
 関塚監督のオリンピック代表が、ジーコ監督の代表のような最後を迎えませんように。私はそう願わずにはいられない。

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