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zoom RSS 木曜映画サイト 好きな女優さんは誰ですか

<<   作成日時 : 2018/05/24 18:50   >>

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 若かったころ女の人に、好きな女優さんは誰ですか、と聞かれることがあった。
 私は女優の誰かを贔屓にする、ということがなかった。薬師丸ひろ子なら全部見る、などということもない。しかたがないから直近で最も印象に残った人の名前を言ったりした。
「『事件』という映画の松坂慶子とか」
 大岡昇平原作の「事件」は野村芳太郎監督作品。この映画で被害者役を演じた松坂慶子は色っぽくて好きだった。ただ、同じ松坂慶子でも「夜の診察室」が好きだったわけではないし、「愛の水中花」が好きだったわけではない。
 ちなみに「事件」の松坂慶子、というのは答えとしてはあまり良くなかったらしい。日本中誰も彼もが見ていた映画ではなかったからだ。どんな松坂慶子なのか、聞いた女性はわからなかったのだ。

 南果歩と答えたこともある。これは彼女の女優としての力量を高く評価したからだ。南果歩は人妻を演じれば人妻に、殺人犯を演じれば殺人犯に見える。南果歩という人間であることを忘れてさせてしまう演技力がある。だが、そう説明しても聞いた人はぽかんとしている。女優の力量など聞いていないのである。

 ある時、聞いた人が「ああ、そうなんだあ」と納得してくれる女優の名を言うことができた。夏目雅子である。彼女の名前は私と同世代なら誰でも知っている。多くのドラマや映画に出ていて名声も定まっていた。そして若くして亡くなった。悲劇の人である。
 もっとも私は「鬼龍院花子の生涯」くらいしか見ていなかったから、さほどのファンではなかった。「時代屋の女房」も「魚影の群れ」も「瀬戸内少年野球団」も、見たのは最近だ。
 そうした映画を観たら、夏目雅子は常に夏目雅子だった。自分を消せる力量は無かった。だが自分が夏目雅子であることを前面に出して、それで映画が成立していた。役よりも本人が前に出てくるのはスターの条件でもある。

 さて、そんな風に「好きな女優さんは誰?」と聞かれたのは何十年前のことだろう。年を取るとそうした質問を異性から受けることはなくなった。
 若い女性は、若い男性に人気のある女優の名を聞いて、その女優と自分との間の距離を測りたいのだ。夏目雅子が人気なのか。それならちょっと髪型を似せてみようか、みたいな。
 おっさんにその手の質問をする意味はない。

 だが万が一、聞かれることがあれば、今でも夏目雅子と答えるだろう。彼女は大根を持ってCMに出ることもない。旦那さんが不倫して離婚することもない。何十年経っても、イメージが変わらないのだから。

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