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zoom RSS 正々堂々の国、マリーシアの国

<<   作成日時 : 2015/02/16 20:37   >>

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 本文を始める前に、用語について書いておきたい。マリーシア、という単語は、日本で「ずるがしこさ」と訳されている。だがそれは誤解を呼びやすいものであるらしい。実際は、苦境をなんとかするための知恵、というぐらいの意味らしい。少なくとも、ルールに反することはマリーシアとは言わない、とジーコ氏が言っていた(ような記憶がある)。
 そんなマリーシアについて思うのは、勝っている側の選手が時間稼ぎのために痛がって寝ている姿だったりする。しかし、痛んで倒れていること自体はフェアプレーに反する行為ではない。痛んだと主張する選手をどうするかは審判の領域であるから痛んだと称して寝ていること自体はルールの範囲内、かもしれない。
 だからここで書く話は、ルールを守るか否か、ではない。ルールの範囲内でどうするか、という話だ。

 サッカーでは、ルールの範囲内でマリーシアを発揮する国と、それでも正々堂々とあろうとする国がある。つまり、
「審判が何も言わないんなら、勝っている時に寝ていてもいいんじゃないの?」
というマリーシアの国と、
「審判がどうあろうと、勝っているからといって寝ているのはよろしくない」
という正々堂々の国がある。
 その違いについて考察したい。

 例えば、審判がこちらに有利な笛を吹いてくれるという状況がたまたまあったとする。そうした時に、それを利用するのは汚い、そんな状況下でもフェアにプレーしよう、と考えるのが正々堂々の国である。こちらに有利な笛なら、それを利用しよう、こちらが相手の足を蹴ってもファウルが取られないなら、相手の足をどんどん蹴ってやろう。それがマリーシアの国である。
 マリーシアはポルトガル語であり、ブラジルが発祥と想像される。実際、マリーシアと言えばまず南米が思い浮かぶ。しかし、マリーシアの国は南米ばかりではない。例にあげた審判の偏向を利用するような国はアジアにもあったし西洋にもあった。つまりマリーシアはアジアにもあるし、欧州にもある。
 では正々堂々の国はどこにあるか。アジアの一部と欧州の一部であろうか。

 では、正々堂々の国とマリーシアの国と何が違うのだろう。そう思っていたら、結局それらの国の歴史が関係しているのだ、ということに思い至った。マリーシアの国は、他の国の植民地となっていたり、異民族が侵入して支配されていたり、大国に睨まれて領土を削り取られたり、傀儡政権を作らされたりしていた歴史があったのだ。
 そうした国では、異国の人がトップにいる。そんな国で正々堂々など異国の施政者を利するだけだ。つまり馬鹿のやることである。そこではトップの目を盗んでどうにかしてトップの利益をかすめ取ろう、というやりかたが民衆の正義になる。ルールの範囲内で、つまり掴まらない程度にずる賢さを発揮することが仲間内で推奨されるのである。
 異国の人が去って自治が確立しても、そう発想が変わるものではない。そんな国ではマリーシアが正義であることが変わらないのである。

 というわけで、正々堂々の国は、歴史的に植民地化されなかった、あるいは他国に牛耳られなかった国に限られる。騎士道とかが尊ばれる国だ。そうした国は世界で多くない。つまり、歴史的に正々堂々が報われてきた国は多くない。世界的に見れば、正々堂々の国は少数派である。
 ある意味では、正々堂々が通じるのは、自国の都合のいいように植民地化を進めてきた、世界を牛耳ってきた国だけだ、とも言える。つまり、正々堂々の国は、現在の先進国とほぼ重なる。

 ここからは想像が多くなる。
 マリーシアの国はなかなか先進国にならない。景気がいい時期も悪い時期もある。だが景気が良い時期が続いてもマリーシアの国は先進国となかなか見なしてもらえない。それはなぜかという話だ。
 サッカーの話はサッカーに留まらない。一事が万事ということがある。たとえばマリーシアの国の工場に正々堂々の国が何かの製品を注文するとしよう。ルールの範囲内でこちらの有利なように、ということはここでも起こる。マリーシアの国では、契約書の範囲内で手を抜くのに罪悪感を持たない、ということが起こりうるのだ。
 一時的にはその工場は利益を得るであろう。しかし、長期的には信用が置かれない。相手に信用されない国はある程度以上の成功を収めることが出来ない。つまりそう簡単に先進国の仲間入りをさせてはもらえない。人件費が安いうちは手を抜かないように見張りながら使おうかと思われるのが関の山である。
 いや、これはただの想像だ。

 ただ思うのは、国ごとにモラルは違うのだということである。正々堂々の国が、マリーシアの国の歴史も鑑みないで、あいつら汚い、と判断することはできない。
 それぞれの国には、それぞれの国の歴史と事情があるということだ。それぞれの国のサッカーもそれぞれの国の歴史と事情を背負っているのである。

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