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zoom RSS 斜め後ろのおじさんの話

<<   作成日時 : 2013/12/29 06:04   >>

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 斜め後ろのおじさん、とは一種の比喩だ。特定の誰かのことではない。
 中銀スタでヴァンフォーレ甲府対ベガルタ仙台の試合を見ていたとしよう。ディフェンダーがボールを奪い、そのボールが山本英臣(愛称:おみ)に渡った。
「おみ〜〜っ。柏だぁーー」
 例えばそんな時に、私の席の斜め後ろのほうに座っているおじさんが、そう叫んだりするわけだ。
 おや、と思って右サイド前方を見ると、柏好文が裏へ抜け出そうとしているではないか。ここで山本が柏にボールをフィードすれば絶好の好機になる。

 ボールは渡ったり渡らなかったりする。渡れば中銀スタ全体が、「うわぁー」と盛り上がる。相手ディフェンダーのチェックとか、柏がオフサイド位置まで走り過ぎてしまったとか、山本がフィードし損ねたりそもそも気付かないで隣の佐々木にボールを渡したりすれば、斜め後ろのおじさんだけが「あぁー」とがっかりするわけだ。
 何を言いたいかというと、この斜め後ろのおじさんみたいな人はどこのサッカー場にもいる。私はそんな声を聞く度に、私よりもサッカーに詳しい人などいくらでもいると思うのだ。自分はそうした好機の可能性に気付かなかったわけだから。

 ただ、そうしたおじさんが私みたいになにかブログ等でサッカーについて書くかというと大抵は書いていないようだ。書くとしたら、
「柏が何度かボールを引き出そうとしていたが、梁や富田のチェックが厳しく、最終ラインやボランチからボールを出すのは難しかった」
みたいな文章になるのだろうか。なかなかそういう「わかっている文章」には出会えない。本職のサッカーライターでもなければ。
 私ならどう書くか? そもそも気付かなかったことは書けない。私は正直者でもあるので、
「柏の好機はあまりなかった。柏が悪いというより後ろからいいボールが出てこなかったようだ」
こんな書き方になる。

 このブログを始めた当初はボールを誰が持っているのか確認するので手一杯だった。小瀬で見ていても甲府が4バックなのか3バックなのかもわからなかった。もっとも当時の大木監督は最終ラインがはっきりしていないサッカーをやっていたのだが。
 そうした頃でも、斜め後ろのおじさんは、
「はやしぃ〜〜、シゲだぁーー」
などと叫んでいたに違いないのだが、今なら柏の位置をコンマ何秒で確認できても、当時の私は茂原を探すのに秒単位の時間がかかっていた。だから、かなり進歩はしている。

 つまり上から俯瞰して全体で何が起きているのか把握するのはある程度出来てきた。けれども、そこからさらに個人、たとえば山本の立場に立って、彼が何をすべきかまで瞬時に判断するのはまだ難しい。まだというか、一生できないかもしれない。
 ただこのブログはそうしたことがわからないから書いている面がある。わからないけどこういうことじゃないんですかね、という曖昧な部分をどうにかしたいということがモチベーションになっている。それが自分で無くなったら、もう書くのをやめてしまうかもしれない。

 そんなわけで、こんなブログが面白ければ読んでください。たぶん、来年も続けて書いています。

 読みたい人が読んでくれればいいと思って書いていますけれども、読みやすい文章を心がけているので、読みたくもないのにうっかり読んでしまっている人がいるかもしれないなあ、などと思ったりもします。そうしたかたは少し運が悪かったと思って読者を続けてください。うっかり読んでしまっても、恐怖新聞みたいな害はありませんし。


 次回更新は1月5日以降になります。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
私は水谷さんが書くサッカーについての文章が大好きです。これからも体に気をつけて、サッカーについて気付かせてほしいと思います。よいお年を
はな
2013/12/29 08:38
 はな様
 亀レスですみません。お読みいただいてありがとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
水谷秋夫
2014/01/05 15:46

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