日本1-0北朝鮮 らしい戦いのその先へ

「なでしこらしく選手達はよくやってくれたと思います」
とテレビで佐々木監督が言っていた。
 なるほどそんな、「らしい」試合だった。プレスを受けてもあくまで繋ぐことに拘り、ボールを保持する時間を長くして好機を何度も作る。テクニックを駆使して相手を振り回し、最後にはゴールをこじ開ける。攻め込まれたら献身的に走り回って守りきる。これまでに何度も見た、日本の女子サッカーらしい勝利だった。

 北朝鮮は日本とは違っていた。前へ後ろへと速く動く。繋ぐことには拘らない。体のぶつけあいを厭わない。ゴール前で崩すことよりも、遠目でもまずシュートを打ってくる。
 それは日本の女子サッカーが世界を席巻する以前のサッカーに見えた。
 北朝鮮は日本女子サッカーにとってずっと強敵で壁だった。2004年にそんな北朝鮮に3-0で勝利して日本はアテネオリンピックに出場した。リオデジャネイロオリンピック出場が断たれた大会で、最後に北朝鮮と戦ったのも何かの縁に思える。
 北朝鮮は閉ざされた国で、こちらから情報が掴みにくい。だが、向こうも他国の情報をどれだけ入れているのか。国家的にスポーツに力を入れているから強敵であり続けているが、北朝鮮は戦術のアップデートがそれほどなされていないように感じた。

 いわゆる「なでしこのサッカー」が北朝鮮に通用して、オーストラリアや中国に通用しなかった。そんな風にも思える。日本の女子サッカーが世界を席巻した後、どの国も日本に勝とうとしてきたのである。
 サッカーには相手がある。今回の敗退は日本が何かを間違えた、という面もあるだろうが、相手が日本を研究して日本対策を打ってそれが成功した面もある。
 今大会では宮間のパスミスや大儀見にボールが出て来ない場面が目立った。それはどのチームも日本の攻撃を組み立てる宮間、最も怖いストライカーである大儀見をマークして抑えてきたということでもある。横山や岩渕が得点を上げられたのも、相手に宮間や大儀見ほど知られていないことがあっただろう。

 相手の日本対策が成功したのなら、日本はこれから日本対策のさらにその上を行かなければならない。それは新監督、新体制のもとで為されるのだろう。それはそれなりに時間のかかる戦いになるだろう。
 オリンピック出場が断たれても、女子サッカーは当然これからも続いていく。私もそれを見続けて思う所があれば書いていくつもりでいる。

 女子サッカーについて書いても、このブログのカウンターは回らないんだけれどもね。

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