ブラジル3-0日本 完敗だがそれほど悲観しなくても

 昨年10月、ブラジルとは中立地で4-0で敗れた。
 あれから8カ月、ブラジルも日本も止まっているわけではないだろう。だが、その距離感を測ることには意味がある。
 ブラジルとの距離。今回はブラジルのホーム。相手はコンフェデ杯のために二週間の合宿を敢行したと聞く。一方、日本はイラク戦から中三日。移動の負担もある。それで3-0。点差は1減っている。
 完敗なのは変わらなかったが、ブラジルとの距離はいくらか縮まっているかもしれない。少なくともより拡がったことはないだろう。
 
 ブラジルの先制点、ネイマールの得点は川島ノーチャンス。その前に何とかしなくてはならない。ネイマールに一番近かったのは麻也。フレッジのボールがネイマールの前に落ちてきた時に麻也はネイマールと2メートルくらい離れていた。それだけ間を空けていたらシュートを打たれてしまうということだ。
 ただその後の前半の日本も悪くは無かった。本田のシュート等、あと一歩の好機を作れていたし、ブラジルの好機は集中して防いでいた。期待の持てるハーフタイムだった。
 ちょっと気になったのは遠藤。なにか、一発で決定機になるような難しいスルーパスを試みては、ボールが相手に引っかかったり味方の横を通り過ぎたりしていたような気がする。普段の遠藤は一番近い味方選手とパス交換をするなど簡単なプレーを繰り返してリズムを作っていくのだが、無理をしているように見えた。

 後半3分、パウリーニョがワントラップからシュートを決めて2点差。この時も一番近くにいたのは麻也なのだが、パウリーニョの立ち位置から2メートル以上離れてしまっていた。ここでもほんの一瞬、位置を詰めるのを怠ったことでやられてしまっている。
 アジアの代表チーム相手なら2メートルの距離を空けても問題は無いのだが、相手はブラジルだ。

 51分清武に代えて前田遼。前田遼は良かった。献身的にボールを追っていたし、鋭いシュートを放ってもいた。惜しむらくはそのシュートがゴール隅ではなくジュリオセザールの正面近くにしか飛ばなかった。
 78分、遠藤に代えて細貝。やはり遠藤はコンディションが悪かったのだろう。いや、日本は全体にコンディションが悪かった。この辺りの時間帯から好機が作れなくなっていった。
 終盤無抵抗状態に陥ると、最初から最後まで無抵抗状態だったような印象が残ってしまう。このブラジル戦後に悲観的な言葉ばかり聞くのはそのためではないだろうか。
 ブラジルの3点目は余計だった。ロスタイムに入って日本の守備の集中が切れてしまっていた。ジョーに振り切られたのも麻也。3失点に絡んだ。彼が一番コンディションが悪かったのかもしれない。

 そんなわけで完敗なのだが、なにもかもが悪かったわけでもなくエクスキューズがないわけでもない。私はそれほど日本代表に悲観していない。
 そもそも、ブラジルに今度は勝てるかも、などと思うほうがおかしい。この8カ月、最終予選突破を優先して戦力の上積みなどしていなかった。海外組も主力は怪我が多くて、個人の力を伸ばす時間があったのか。遠藤も今野もJ2で苦労しているし前田遼は絶不調だ。それでも前述した通り、ブラジルとの差は縮まったような気さえする。
 もっと楽観してもいいのではないか。

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