女子U-20 日本0-3ドイツ 敗北を糧に

 この代表選手達には、なにか違和感があった。
 可愛い子が巷の存在確率以上に沢山いるとか、そういう話ではない。
 こんなサッカーがあっただろうか、いや、あっていいのだろうか。

 スポーツをしている人は、スポーツが楽しいと思って始めた筈だ。
 サッカーなら、相手をドリブルで翻弄してシュートを決める楽しさが最たるものだろう。
 U-20女子代表は、監督を含めて、そんな楽しさだけを追求している団体に見えた。

 代表は性別年代の別なく、なんであれ所属チームを離れてセレクトされた集団だ。選手達が所属チームのサッカーでそのままプレーしたら集団として成り立たない。
 監督の役割はまず、ここではこういうサッカーをやる、ということを浸透させることだ。
 創造性の必要な攻撃よりも、守備の約束事を徹底することがまず重要になる。
 相手がボールを持ったらそこで囲んで奪うのかサイドへ追い込むのか。誰がチェックしたら誰がカバーする。前が追ったら後ろはどう動く。セットプレーの時は誰がどこに立つ。長身選手は誰がマークする。決めるべきことは沢山ある。
 このU-20代表は、そうした守り方について誰も何も語っていなかった。選手も監督も。語っていたのは攻撃のことばかりだった。持ったら勝負しろ、3点取られても5点取れ。
 技術を磨いて点を取ることばかり考えていたら、それは楽しいだろう。でも世の中、楽しいことばかりで成り立っているのか?

 どこかで壁にぶつかるのだろうとは思っていた。彼女たちのドリブル、テクニック、パスワークが通じないような強敵が現れるだろうと。
 怖れていたのは、強敵にぶつかることではない。強敵にぶつかる前にうっかり負けてしまうことだ。ニュージーランド戦でいきなり2点を取られたように、うっかり点を取られて守りきられて負けてしまったら、壁がなんだかわからない。
 最強の敵と思われたドイツにこてんぱんにされたことは、むしろ良いことだったかもしれない。何が足りなかった。猶本はなぜ狙われた。木下は何を間違えた。ロッツェンになぜ誰もついていかなかった。田中はなぜ下げられた。横山は、道上は、なぜ止められた。何が通じなかった。

 彼女たちは露わになった問題を所属チームに持ち返って検討することになる。気持ちよくプレーするばかりではない。勝つために何が必要か、ということを考えることになるだろう。
 サッカーで勝てなければ、サッカーで楽しめないだろう?

 W杯、あるいはオリンピックでの優勝という、もっと大きな楽しさを得るために、この敗北を糧にしてほしいのだ。

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