日本0-2韓国 楽しくて惜しくて悔しかったオリンピック

 オリンピックが始まる前の私の期待値は、良くてベスト8、悪くて3連敗だった。
 4位という結果は、それを上回るもので、よくやったと思うし、楽しませてもらった。6試合も堪能できるとは思わなかった。
 しかし、最後に敗戦が続き、金も銀も銅も逃したことで、想定以上の悔しさまで感じることになった。

 6試合の流れを見るに、このメンバーでオリンピックの日程を戦うのは限界だったかな、と思う。
 メキシコ戦、韓国戦で足が止まってしまった。相手より走り勝つことをベースにしたサッカーでこれはつらい。
 翻れば、初戦のスペイン戦にピークを合わせざるを得なかったことが5試合目の疲労を招いたと考えられる。スペイン戦で勝てなくても残り二試合はどうにかなるだろうし、準々決勝か準決勝にピークを持ってくればいい、そう割り切れるくらい底力があるチームならメダルが取れただろう。実際、女子はそういう戦い方をして銀メダルを持ち返ったのだから。
 あるいは、走り勝たなくても勝てるサッカーができる力があれば、余力を残して準決勝を戦えたのかもしれない。

 収穫のひとつは、オリンピックでどこまでやればメダルが取れるかが測れたことだ。
 あと少しだった。
 U-23年代のベストメンバー、さらにオーバーエージにベストな3人を揃えて、Jリーグ等で実績が充分ある関塚監督クラスのプロコーチが率いれば、メダルを狙えるチームが作れることがわかった。
 それをするためにはオリンピックに賭ける本気度が問題になるだろう。
 今の日本サッカーが実力で今の韓国サッカーに劣っているとは思わないが、オリンピックへの本気度では劣っていた。メンバー招集という意味でも勝利後の褒賞という意味でも。本気度で劣っていた時に勝てるほど韓国は甘くない。
 そこに必要なのは、日本サッカー界がどれほどオリンピックに賭けているか、そのコンセンサスだ。そこまでメダルは重要ではないというなら、日本はこれ以上オリンピックで先に進めない。
 わかりやすく書こう。香川がいればメダルが取れただろう。香川がいなくてももう一人オーバーエージに代表選手がいたら、それでもメダルが取れただろう。両方を満たしたら、つまり考え得るベストメンバーが派遣出来たら金メダルも狙えただろう。

 今後、私は本気で準備して本気で戦って本気で金メダルを狙って欲しい。しかし、日本サッカー界は本気から遠ざかる方向に向かっているように見える。
 それもそれでひとつの見識とは思うが、出場するなら経験どうこうではなく、勝利を目指すほうを望む。出場するだけで十分な経験が得られるという人もいる。しかし勝った経験ははるかに大きい。そんなことは当たり前ではないか。

 本気度がそれほど高くない中であいまいに準備されて、そんな条件下でこれだけの結果を出したコーチングスタッフと選手達には感謝したい。
 楽しくて惜しくて悔しいサッカーを見せてもらったことに対してだ。

 近い将来、楽しくて強くて嬉しいサッカーを見せてくれることを望む。日本にはそれが可能なのだから。

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