U-23 マレーシア0-4日本 予選突破まであと一試合

 マレーシアの観客には熱意があった。ボールを持って攻め込むと、大音量の歓声が響いてきた。サッカーが盛んな土地の、サッカーを好きな観客だと思われた。
 こうしたファンのいるチームは侮れない。日本にはできるだけ多くの得点を奪って勝つという目標があった。だが、マレーシアにはマレーシアのモチベーションがあっただろう。アジアチャンピオンを相手にひと泡吹かせてやろうと。

 マレーシアは試合開始直後からプレスを日本にかけてきた。これに日本は苦しんだ。
 ロングボールは相手に渡る。繋ごうとしても繋がらない。パスはしばしばカットされた。
 ただ、マレーシアの動きが無駄に大きすぎる、という気がした。オーバーペースなのかどうか、判断がつかなかった。これが日本ホームの試合なら、マレーシアは途中でガス欠するのが確実と思えただろう。しかし、アウェーとなると日本の体調も天秤で量らなければならない。

 0-0で前半が終わるかも、と思われてきた35分、均衡が破れた。東がボールを持った時、その右で酒井宏が上がるのが見えた。原口にスルーパスが出されて、酒井宏がフリーだったのに、と一瞬思った。
 東の判断が正しかった。原口にマレーシアディフェンダーが寄っていったことで、酒井宏はより危険な位置でフリーになっていた。日本先制。

 日本から勝ち点を奪う、あわよくば勝ってやろう、それがマレーシアのモチベーションだっただろう。
 日本に先制されて、その意志は明らかに減退したようだった。試合開始から積極的にプレスをかけていたマレーシアはこの時点でもう疲弊していた。勝敗はここで決まったようなものだ。
 ボールが持てるようになって、日本は繋ぎながら攻め込んだ。速い縦への突進ばかりという悪癖は改善されていた。扇原の展開には緩急があった。シリア戦の敗戦から、このチームは反省し、一段レベルを上げた。
 あとは何点取れるかだった。

 前半終了間際に扇原のフリーキックの大迫ヘッドで2点目。
 後半10分、酒井宏のクロスにファーの原口が合わせて3点目。
 後半15分、扇原のシュートをゴールキーパーが弾いた所に齊藤がつめて4点目。

 そのなかでは齊藤の得点が印象深い。
 エヒメッシ齊藤の先発起用には驚いた。永井が怪我でもしたのかと思った。この起用は関塚監督の英断であろう。この齊藤の飽くことのない上下動は、明らかにマレーシアにダメージを与えていた。4点目、齊藤の前にボールがこぼれてきたのは、なにかのご褒美のように思えた。
 今季から横浜Mで戦う齊藤だが、彼の活躍には何よりも愛媛サポーターが喜んだだろう。

 3点取れればいいほうじゃないか、と私は試合前に思っていた。実際に4点取ってみると欲が出るものだが、後半途中から日本も疲弊してぐだぐだの展開になった。
 大迫が痛んで永井、扇原が痛んで山村が途中出場したが、彼らのパフォーマンスは交替前のメンバーに及ばなかった。それを思えば、関塚監督の起用した先発メンバーが正しかったということになる。

 バーレーンがシリアに勝利し、日本は最終戦引き分けで予選突破となった。
 危うい危ういと思われたこの代表だが、この一戦で明らかに進化した姿を見せた。ロンドンまであと一歩。

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この記事へのコメント

3点目は
2012年02月26日 01:16
東ではなく原口ですね。
水谷秋夫
2012年02月26日 05:13
本文訂正しました。ご指摘感謝します。

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