日本1-0オーストラリア  勝った!

 オーストラリアは強かった。試合前に私が想像していたよりも。
 シュート数は日本13に対してオーストラリア23。決定機もオーストラリアが多かった。目を覆うような危険な場面が何度もあった。
 ひとつ誤解していたのは、「体格・高さに優るオーストラリア」対「敏捷性にまさる日本」という構図だ。そう単純なものではない。後半二度キューウェルは川島と一対一になった。一度目は岩政、二度目は今野をかわして裏に入り込んだものだが、その入れかわる動きは俊敏なものではなかったか。でかいから動きが鈍い、というのはただの思い込みだ。

 この代表は十分な準備が取れなかった。だが一試合ごとに成長してきた。
 56分、ザッケローニ監督は藤本に替えて岩政を投入した。韓国戦でうまくいかなかった5バックをまたやるのかと思ったら、今野を左サイドに回して長友を前に上げた。ハイボールに強い岩政が入ったことで最終ラインは安定し、長友はしばしば左サイド攻撃の起点になった。それは延長後半、李の得点に結実した。
 見事な采配だ。イタリア人監督の引き出しの深さというものか。いや、私はこの大会を通じてザッケローニ監督自身も成長したのではないかと思っている。

 ピンポイントで合わせた長友のクロス、李のボレーシュートは美しかった。その前にはオーストラリアのカーニーが李のマークから離れてしまったというミスがあった。
 オーストラリアの守備は堅かった。試合開始から109分かかって、やっとミスをしてくれた。

 イルマトフ主審は、最後の最後に日本ゴール正面でファウルを取り、試合終了まで楽しませてくれた。
 彼はこの試合で、ペナルティエリア内では何が起きても目をつぶることにしていたらしい。引き倒しもハンドも何も取らなかった。まったく優れたアジア最高審判だ。皮肉と感謝を送ろう。

 オーストラリアは強かった。このアジア杯は大変だった。ヨルダンもシリアもカタールも韓国も強かった。だが、日本は勝った。強いから勝てたのだ。
 最強のアジアチャンピオンだ。

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