川崎F1-2鹿島 優勝争いの終わった川崎とまだ終わらせない鹿島

 敗れた川崎Fは数字上の優勝の可能性が無くなった。勝った鹿島はまだ残っている。
 ラストに書くような言葉を最初に持ってきたのは、何がこの二チームを分けたのか考えたかったからだ。
 直接的なことを言えばGK杉山のミスなのだが、鹿島は勝ち越してからの試合の壊し方がうまかった。
 ……平凡な感想だが。

 この時期になると怪我や累積警告でベストメンバーが組めない。どのチームもそう。
 例えば川崎Fは普段控えの矢島が先発している。彼はとてもパワフルなシュートを放つ。未完の大器と呼ばれている。ずっと未完である。パワフルなシュートがなかなか入らないからだ。
 川崎Fの先制点はその矢島の入らないシュートから生まれた。クロスバーを叩いたボールをヴィトール・ジュニオールが叩き込んだのだ。

 川崎Fが勝ちそうな場面は何度かありそうだった。例えば、曽ヶ端は二度おバカをしかけた。前半はこねたボールを一瞬見失っていたし、後半は飛びだして蹴りだしたボールがプレゼントパスになってループシュートを打たれていた。
 しかし、決定的なミスが失点につながったのは川崎Fのほうだった。1-1で迎えた後半。脳震盪でハーフタイムに相澤が退き、川崎Fのゴールキーパーは杉山に替わっていた。杉山は初出場だという。GKの初先発が途中出場とは荷が重い。小笠原が野沢にパスしたボール。杉山はボールではなく野沢を抑えに行き、ボールは誰も触らずに杉山の股間を通り過ぎた。これが決勝点になった。
 それが後半17分。そこから鹿島は試合を壊しにいき、時計を進めて逃げ切った。

 勝敗はたいていミスと偶然で決まるものだ。しかし一年を通じて、川崎Fはそうしたことが誘発しやすいチームであったような気がする。どこか脆さが内包されているというか。

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック