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zoom RSS 木曜映画サイト この愚かさには覚えがある 「ばしゃ馬さんとビッグマウス」

<<   作成日時 : 2017/02/23 18:47   >>

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 映画でも小説でも漫画でもいいのだが、愚かな人がいると物語が作りやすい、ということがある。
 例えば所持している株が暴落している時に、
「あら、しょうがないわね。損切りしなきゃ。……ポチ」
と冷静にやられたのでは物語にならない。
「もうだめ、もう駄目なのぉ。売って。いくらでもいいから売ってぇぇぇ。もうおしまい、もうおしまいよぉ。どうしたらいいのぉ。早く、早く売ってぇっ」
という、愚かな人のほうが物語にしやすい。

 愚かと言って悪ければ、考えるよりも先に行動してしまう人だ。集団の中で一人くらいそんな人がいると、話が進めやすくなる。
「ドカベン」なら岩鬼、「あずまんが大王」ならヒロ。「サマーウォーズ」で物語の推進力となっているのは、主役の健二でもヒロインの夏希でもなく、栄ばあさんの敵討ちに突っ走る万助だ。
 朝、目が覚めて、朝ご飯食べて歯磨きして顔洗って、と当たり前のことをやっていても物語にはならない。誰か後先を考えない人が突飛な行動を取る、というのが物語の常道のひとつなのである。
 そもそも物語の二大テーマと言えば青春と恋愛だが、なぜテーマになりうるかと言えば、青春も恋愛も愚かだからだ。損得も後先も考えずに突っ走っても違和感がないのが青春と恋愛だ。だから青春真っ只中の筈の若者が、「恋愛はコスパに合わない」などと言っていたら物語の作りようがないのである。

 さて、それでは「ばしゃ馬さんとビッグマウス」を見てみよう。主人公は二人。
 馬淵みち代……34歳女性。シナリオライターになる夢を捨てきれず、次々と脚本コンクールに応募するものの、一次審査すらも通らない。
 天童義美……26歳男性。自分でシナリオをほとんど書いたことがないのに、他人のシナリオを酷評し、俺が書いたらすごいんやと主張する関西人。

 二人とも愚かだ。
 だがこの愚かさは、身に覚えがある。私は岩鬼でもヒロでも万助でもない。だがこの二人は。
 話の流れとして、ここで筆者が若いころの実体験を書くところだが、恥ずかしくてとても書けない。馬淵か天童かではなく、馬淵も天童も、というところでご容赦願いたい。

 それにしても、この映画ほど胸にぐさぐさ突き刺さってくる作品もなかった。ああ、思い出すだけで心が痛い。

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