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ベガルタ仙台のサイトに決算の状況が掲載されている。他に出資企業名だの詳細な会社組織図だのも記載されている。 ベガルタのサイトでそのようなものを見たのは初めてのような気がした。ベガルタ蹴球記によると、やはり画期的なことらしい。 さて、せっかく情報が開示されたのだから、その意味するところを読んでみるとしよう。もっとも私は貸借対照表の見方などには詳しくない。ネット上のお勉強サイトを参考にしながら読んでいくことにする。 まず決算の状況。 平成16年度、17年度の実績と、終わったばかりの18年度の計画がある。計画がどれだけ実態と近いか離れているかわからないが、判断出来る情報は手元にない。まず信用してみよう。 興行収入が年々着実に減っている。入場料収入は16年→17年と減っているが、18年は試合数増加のせいもあって16年度並を見込んでいる。減っているのはJ2暮らしが続いたおかげでJ分配金が減っているためだ。興行収入中のその他の項も減っているが、これが何を指しているのかわからない。 次は営業収入。ここには興行収入の他に広告収入その他が加わる。広告収入その他は3年間で微増。しかし興行収入の減少が原因でここも減少しているのがわかる。 次は支出。営業費用。年々減っている。減少が目立つのはチーム経費だ。人件費だろう。営業収入減少を見越して人にかける経費を減らさざるを得ないのだろう。育成普及フロント経費は横ばい。事業経費が増えているのはなぜだろうか。 そんなわけで経常利益は16年は黒字だが17年度162百万,18年度150百万の赤字である。おかげで前期繰越損失、当期未処理損失が上昇中。 J分配金が16年→18年で243百万円減少。それを人件費を削っても吸収できない、という実態が浮かび上がる。 17年度実績の当期未処理損失は1907百万。でかい。そこに18年度150百万の借金が加わる。借金約8%の増加。 暗澹としたものを感じる 次に貸借対照表。バランスシートとも言う。あるのは1年前の平成18年1月31日。 見方は「借りるぞ 銀行融資!」の貸借対照表の見方を参考にした(検索したら上位にあったサイト)。 貸借対照表は左の運用の部と右の調達の部に分かれる。運用の部は大別して流動資産と固定資産に分かれる。調達の部は流動負債と固定負債と自己資本。ベガルタの対照表を見ると運用の部の下側に投資その他の資産という項目があるが額は小さいから余り考えなくてよいだろう。 ベガルタの流動資産は750百万、固定資産は227百万、投資その他の資産38百万、資産計978百万。 流動負債472百万、固定負債85百万。 資本金2329百万、利益剰余金−1907百万、資本合計421百万。(四捨五入) 細かいところを見てもなんだかわからないので指標を読んでいこう。 流動比率(%)=流動資産÷流動負債×100 750/472*100=159% これは支払う金と入ってくる金を比較した指標である。100%以上なら正常。この点ではベガルタは正常。 固定長期適合率(%)=固定資産÷(固定負債+自己資本) 227/(85+421)=45% これは長期で調達したお金(固定負債)と自分のお金(自己資本)の範囲内で、どう長期に運用しているか(固定資産)をみる指標。たいした金を持ってもいないのに分不相応にでかいスタジアムを持っていてはいけないということ。 これが100%以下なら正常。この点でもベガルタは正常。 自己資本比率(%)=自己資本÷総資産×100 421/978*100=43% これは資産全体に対して、自分のお金がどれだけあるかという比率。高いほどいいが43%というのはどうなのか。 一般に自己資本比率が70%以上なら理想企業、40%以上なら倒産しにくい企業といえます。TKC経営指標のデータを見てみると、自己資本比率の平均は赤字企業で-4%、黒字企業で27%、優良企業(黒字企業中上位15%)で53%。自己資本比率は高いほどよいですが、まずは40%を目指したいところです。(決算書.com) 一応、倒産しにくい状況ではあるらしい。 とりあえず、18年1月31日の段階では、まだベガルタは大丈夫である。 しかし、安心はできない。ベガルタは18年度末で赤字を見込んでいる。この1年で150百万の赤字が見込まれ、自己資本は単純に計算すると421百万から271百万に減少する。 他の数値が変わらないという仮定が良いかどうかわからないが、仮に代入してみよう。19年1月31日に固定長期適合率は64%に上昇。自己資本比率は28%に減少する。 このまま赤字が続き、資本金を食い尽くせば確実にベガルタは転落する。どこへ? 行き着く先は資本合計の赤字。債務超過である。 そこでベガルタ仙台の行ったことがさらなるチーム経費の圧縮である。選手と監督のリストラだ。 高桑、大柴、村上と中核選手を放出。J2得点王ボルジェスをレンタルで放出。サンタナから望月新監督へスイッチ。 J分配金の減少を吸収できないために損失が増え、それを打開しようとして赤字覚悟で無理にJ1に上がろうとする。しかしJ1に上がれずに損失がまた増えていく。仕方なく選手と監督をリストラ。 ベガルタ仙台の数字は実態を正確に指し示している。 |
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